足利宝生会

足利宝生会

矢印 舞台部門  邦楽(謡曲)

宝生流は能楽の流派の一つであり、観世流に次ぐ規模を誇る。芸祖は観阿弥の長兄・宝生太夫。奈良県桜井市外山地区で始まり宗像神社(桜井市)に発祥の地とする碑がある。宝生座は春日大社、興福寺に参勤、代々の宝生太夫は室町幕府に仕えた。江戸時代には5代将軍綱吉が宝生流を贔屓、そのころ加賀藩でも盛んであった。その名残から現在でも「加賀宝生」「会津宝生」「佐渡宝生」など地域地盤が残っている。シテ方の現宗家は宝生和英(ほうしょうかずふさ)で二十世。

沿革
足利宝生会の設立は昭和7年ですが、昔の記録を見ますとこれ以前に謡曲の愛好者グループが市内5・6カ所で各々活躍しその合計人数は70名位、また昭和6年より大坪十喜雄師が東京より指導にお見えになって、井草町の内田繁蔵宅でお稽古が始まったと記されています。その後、戦争がはじまり活動は終戦まで一時中断。戦後、昭和22年に大坪先生の足利喜雲会のお稽古がはじまり、昭和23年には足利市制三十周年記念能楽大会が現在のけやき小学校講堂で催され、宝生九郎、英雄、大坪十喜雄など、一流の方々が出演されました。
第1回春の謡会を昭和50年3月9日に緑町鳥常支店にて開催。以後、毎年春季大会・夏季大会・足利市民文化祭・足利薪能・県芸術祭等へ参加。

設立からのあゆみ
現在の足利宝生会が再建され、昭和50年第1回春の謡会の会場は緑雲会館の予定でしたが、都合により緑町鳥常支店に変更し開催。以後毎年2回の大会、文化祭等を開催しています。再建当時は、喜雲会、喜扇会、正雲会、足利五雲会、宝友会、玉雲会の6サークル約100名でスタートし、宝生会の2回の大会のほか、サークル各自で新春初謡会、ゆかた会等開催していましたが、近年は主に宝生会大会のみとなりました。サークルも喜扇会、正雲会、金雲会、盛雲会になっています。会員数も20名となり少数ながら古典文化伝承に頑張っているところです。昭和50年第1回春の謡会のプログラムは次のとおりです。
◎素謡
玉雲会 小袖曽我 シテ 鶴渕信次
正雲会 大仏供養 シテ 堀越 功
足利五雲会 敦盛 シテ 中島幸吉
喜扇会 夜討曽我 シテ 生形光敏
宝友会 鞍馬天狗 シテ 金井敏夫
喜雲会 俊寛       シテ 大川英三
◎仕舞
高砂 丸山フク  蟬丸   大矢鉎子
羽衣 増田ハル  熊野 増田あい子
参加者約50名

近年の活動
平成15年 第28回文化振興懇談会にて金井敏夫氏が意見発表(市民会館)
平成17年 足利、桐生、太田三市交流謡曲大会(太田市慶雲会館)
文化庁委嘱事業「伝統文化能狂言子ども教室」を開催、亀井保雄氏らによる指導(山前公民館)
平成18年 文化庁委嘱事業「伝統文化能狂言こども教室」を開催、全12回の稽古のち発表会
平成19年 第63回春季大会にて素謡(箙、須磨源氏、熊野、善知鳥、隅田川)(本城2丁目自治会館)
平成20年 関東甲信越大会にて連吟を披露(山梨県石和会場)
平成21年 市民文化祭謡曲仕舞大会にて仕舞(放下僧、紅葉狩)、素謡(船弁慶、清経、猩々)(市民会館)
平成22年 第69回春季大会にて素謡(竹生島、女郎花、西行桜、俊寛、弱法師)(市民プラザ)
平成23年 関東甲信越大会にて連吟(大江山)を披露(東京 宝生能楽堂)
平成24年 教授嘱託会ゆかた会にて素謡(頼政、三山)を披露(県総合文化センター)
平成25年 能の講演会「能を楽しむ 巻絹」 講師 和久荘太郎氏(市民会館)
平成26年 足利文化協会設立40周年記念功労者として、増田あい子氏が表彰
平成27年 能の講演会「ビギナー鑑賞のコツ」 講師 亀井雄二氏(市民会館)
平成28年 栃木県芸術祭にて素謡(八島、井筒)(県総合文化センター)
平成29年 能の講演会「能面のはなし」 講師 髙橋憲正氏(市民会館)

令和6年度活動計画(※令和6年3月現在 詳しくはお問い合わせください。)
4月7日 春季大会
4月27日 栃木県宝生流大会
7月15日 夏季大会
9月29日 足利市民文化祭 謡曲・仕舞部門
11月17日 栃木県芸術祭
令和7年
1月19日 新春大会

矢印 基本情報

団体名 足利宝生会
代表者 堀越 功
電話番号 0284-62-1948(薗田方)
会員数 16名
設立年月日 昭和7年9月3日
備考